令和4年8月1日

愛正園利用者ご家族 各位

愛正園施設長　松下 博

新型コロナウイルス感染症対策について（報告とお詫び）　№41

新型コロナウイルス感染症愛正園内クラスターの発生について下記のとおり報告します。（クラスターとは同一の場に於いて５人以上の接触感染が明らかになった場合の状況をいいます。）

記

〇陽性者発生日　　　令和4年7月7日
〇日立保健所届け出　令和4年7月7日（同13日立ち入り調査及び指導）

〇感染確認検査法　　抗原検査法（鼻腔）及びＰＣＲ検査法（唾液）を併用
〇陽性判定者　　　　利用者　6名（内入院２．園内居室隔離対応４名）
職　員　8名（自宅療養７，ホテル待機1名）計14名
〇陽性者最終発生日　令和4年7月19日
〇最終ＰＣＲ検査　　⑤令和4年7月23日　結果：利用者・職員全員陰性
　　　　　　　　　　⑥令和4年7月26日　結果：利用者・職員全員陰性
〇愛正園全館消毒　　令和4年7月27日
〇全陽性者待機及び非常事態対応解除日　　　　令和4年7月31日

（経過概要）
　７月４日当園短期入所を利用開始された女性A様は、来園時はいつもと変わらず特に気になる症状はなかった。５日夕刻から６日になって微熱と軽度の咳が見られたため、念のため抗原検査を行ったところ疑陽性、７日朝の同検査結果は陽性であった。即、温泉病院発熱外来を受診したところPCR検査結果は陽性であった。そこでA様を居室隔離するとともに、日立保健所に届け出を行った。

A様は車椅子自走可能であり、人懐こい性格から４日と５日は多くの利用者様や職員との接触があったと思われるため感染の拡大を疑い、7月８日日立保健所からの指示にて全職員、全利用者計147名の①ＰＣＲ検査を実施した。その結果、翌9日A様と食事相席の利用者B様の陽性が判明したことから、施設長を本部長とする新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、全利用者様に居室対応及び感染症対策を開始するとともに、日立保健所の指導を受け8日A様を、9日にB様を隣市の病院に入院させた。
　
愛正園は二年半以上に亘って、職員やその家族に対しコロナを持ち込まない・持ち込ませないための基本的感染対策を叫び続け、三密（密閉・密集・密接）禁止の徹底や職員の自己衛生管理は無論のこと、さらに様々な想定のもとで7回ものシミュレーションを実施し防衛努力を続けてきました。他の福祉施設での感染症発生を横目で見ながら、無発生を誇らしく自慢にさえ感じていたのです。それがまさかこのような事態を迎えるとは…まさに驚愕しました。

以降…職員の昼夜を問わぬ必死の努力にもかかわらず
②7月12日PCR検査実施・・・13日利用者様５名、職員４名の陽性判明
③7月15日PCR検査実施・・・16日職員2名の陽性判明
④7月19日PCR検査実施・・・20日職員2名の陽性判明
と陽性判明が続き、結局、7月31日の非常事態対応解除に至るまでの陽性者は利用者様6名（ご家族様には個別にお伝えさせていただきました。）職員8名の計14名となりました。

9日から27日朝までの18日間、入浴も原則トイレ使用も出来ず、食事は勿論一切の生活を居室のみに余儀なくされた利用者の皆様の辛さ苦しさを思うと、施設管理者としてあまりに情けなく申し訳ない想いに浸るばかりです。唯一の救いといえば、全員が三回のワクチン接種を受けていたため、陽性の皆さんが軽症であったことです。
　また、新型コロナウイルス感染症対策委員会はじめ職員諸君が、感染を最小限に食い止めるべく長期間に亘り一致団結し、昼夜一貫、本当によく頑張ってくれました。改めて愛正園職員に大きな誇りと強い感謝を感じます。

概略ではありますが、クラスターの発生経過と状況及び結果をご報告するとともに、この事態発生を防げなかったことを管理者として衷心より深くお詫び申し上げます。
ご承知のとおり新型コロナウイルスは第7波を迎えました。なかでも茨城県は新規感染者が日々増すばかりです。愛正園では第4回目のコロナワクチン接種第1班を7月30日に実施し、第2班を8月6日と20日に実施します。また今後短期入所を利用される方には、利用開始時の検温・手指消毒は勿論のこと抗原検査キットによる感染検査を必ず受けていただくなど一層の万全体制をとってまいります。そしてもう二度とクラスターの苦しみを利用者様に、そして職員に味わわせることの無いよう今後も引き続きコロナ感染防衛に努めてまいります。
　
ご家族の皆様も第7波流行の感染者増大に十分配慮され、行動制限はないとは言え夏休みやお盆休暇を慎重にお過ごしください。
　暑さはまだまだ続きます。どうぞご自愛ください。
　以上報告とお詫びまで。